日本におけるバレーボール発祥の地として知られる神奈川県藤沢市で高校まで過ごし、「東洋 の魔女」を率いた故大松博文氏の母校である関西学院大学でアナリストとしてのキャリアをス タートし、6人制バレーボールのパイオニアである早稲田大学(大学院)でコーチやアナリスト としての基礎基本を学び、「東洋の魔女」の母体であった日紡貝塚、ユニチカ・フェニックスの 後身である東レアローズでプロアナリストとしてのキャリアを始め、バレーボール誕生の地であ るアメリカでコーチ修行を行いました。

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　私がアナリストを始めたのは大学2年生の時、周りに教えてくれる人がいなかったため独学で スタートしました。2009年頃、当時の最新のデータ分析ソフトが日本に普及し始めて間もなくで、 日本語の説明書はなく、英語の説明もわずかでほとんどがイタリア語のマニュアルでした。デー タ入力そのものが新しい言語を獲得するような努力を必要とするのにイタリア語と格闘した日々。 それがどれだけ非効率か想像に難くないでしょう。

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　そんな努力が認められた42年ぶりの関西制覇への貢献、関西選抜、東西対抗戦における西軍男 子チームへの派遣。西軍男子は4年ぶりに東軍に勝利を挙げる快挙。順風満帆に見えた私の独学ア ナリスト術。そのメッキは東レアローズに帯同して間もなく剝がれていきました。すでにアナリ ストとしての歩みを始めている方の中にもいるかもしれませんが、ついついアナリストはデータ の入力に終始しがちです。データの加工はできてもそれをチームの勝利と結びつけるのは「情報 を活用する力」が必要になります。

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　「情報を活用する力」を身につけるために私は大学院で学びました。早稲田大学大学院スポー ツ科学研究科でアナリストの基礎基本を学び直し、情報活用技術や戦術戦略論を学びながら、早 稲田大学男子バレーボール部でそれが実践されるのを目の当たりにしました。早稲田の学生には 「情報を活用する力」が身についていて、それぞれがお互いに議論して今のチームに必要なスキ ル、フィジカル、戦術を選択していました。それらの評価をするためにアナリストがサポートす るという形が出来上がっていたのです。

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　私はそこで学んだものを実践する場として東レアローズへ再び入団し、2019年に“日本一”を達 成。JOC海外指導者研修生としてアメリカへ。私が赴任したテンプル大学女子バレーボールは全 米で300チーム以上あるDivision 1所属の大学の中で121位のチームでした。2年目から私はチーム の練習計画、すなわち「戦略面」からチーム運営に参画するようになり、ただデータを入出力す るだけの人ではなくなりました。限られた練習時間の中でどこに重きを置くか、何をして何をし ないか、それらの戦略的選択の背景には私が収集・分析したデータがありました。2年目の成績は 全米26位でした。「情報を活用する力」は国や地域、カテゴリーを問わず有用であるということ が証明された事柄です。

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　VATAのオンラインスクールは、私の培ってきたアナリストとしてのスキルを伝授する場になっ ています。ぜひご自身のチームや選手のより良い活動のためにご活用いただければ幸いです。